IBM Cloud 上での Mobile Foundation サービス

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概説

このチュートリアルでは、IBM Mobile Foundation on IBM Cloud (Mobile Foundation) サービスを使用して IBM Cloud 上で Mobile Foundation Server インスタンスをセットアップするための手順を段階的に説明します。
Mobile Foundation は、 Liberty for Java ランタイム 上で Mobile Foundation v8.0 のスケーラブルな開発者環境または実稼働環境を素早く容易に稼働できるようにする、IBM Cloud サービスの 1 つです。

Mobile Foundation サービスには、以下のプラン・オプションがあります。

  1. 開発者: このプランでは、Mobile Foundation Server が Liberty for Java ランタイム上で Cloud Foundry アプリケーションとしてプロビジョンされます。 Liberty for Java の料金は別に請求され、このプランには含まれていません。 このプランでは外部データベースの使用がサポートされておらず、開発とテストに制限されています。 Mobile Analytics は追加料金なしで提供され、イベントは 6 カ月間保持されます。 Mobile Foundation サーバーの開発者プランのインスタンスでは、開発およびテスト用に任意の数のモバイル・アプリケーションを登録できます。ただし、接続デバイスの数は 1 日当たり 10 台に制限されます。

    注: 「開発者」プランでは、永続的なデータベースは提供されません。したがって、トラブルシューティング・セクションにある説明のとおりに、必ず構成をバックアップしてください。

  2. デバイスごとの商用: このプランを使用すると、ユーザーは、Mobile Foundation モバイル・アプリケーション上で最大 5 つのモバイル・アプリケーションを実稼働で作成、テスト、実行できます。 Mobile Analytics は追加料金なしで提供され、イベントは 6 カ月間保持されます。 このプランは、大規模なデプロイメントと高可用性をサポートします。 このプランでは、別途作成および請求される、IBM DB2 (ライト・プラン以外のプラン) のインスタンスまたは Compose for PostgreSQL サービスが必要です。 このプランでは、最小 1 GB の 2 ノードから開始して、Mobile Foundation サーバーが Liberty for Java 上でプロビジョンされます。 Liberty for Java の料金は別途請求され、このプランの一部には含まれません。

  3. 1 つの商用アプリケーション: このプランを使用すると、ユーザーは、Mobile Foundation 上でモバイル・アプリケーションを実稼働で作成、テスト、実行できます。 Mobile Analytics は追加料金なしで提供され、イベントは 6 カ月間保持されます。 課金は、日々の接続されたクライアント・デバイスの数に基づきます。 このプランは、大規模なデプロイメントと高可用性をサポートします。 このプランでは、別途作成および請求される、IBM DB2 (ライト・プラン以外のプラン) のインスタンスまたは Compose for PostgreSQL サービスが必要です。 このプランでは、最小 1 GB の 2 ノードから開始して、Liberty for Java 上に Mobile Foundation サーバーが作成されます。 Liberty for Java の料金は別途請求され、このプランの一部には含まれません。

  4. 開発者商用: このプランでは Mobile Foundation Server が Liberty for Java ランタイム上で Cloud Foundry アプリケーションとしてプロビジョンされます。ユーザーは、このプランを使用することで任意の数のモバイル・アプリケーションを開発およびテストできます。 このプランでは、別途作成および請求される、DB2 (ライト・プラン以外のプラン) サービス・インスタンスが必要です。 DB2 サービス・インスタンスは、別途作成および請求されます。 このプランはサイズ制限があり、実動ではなく、チーム・ベースの開発アクティビティーとテスト・アクティビティーに使用することを目的としています。 料金は、ご使用の環境の合計サイズによって異なります。

    開発者商用 プランは、非推奨になりました。

  5. 容量ごとの商用: このプランにより、ユーザーはモバイル・ユーザーやデバイスの数に関係なく、任意の数のモバイル・アプリケーションを実動で作成、テスト、および実行できます。 大規模のデプロイメントと高可用性がサポートされます。 このプランでは、別途作成および請求される、DB2 (ライト・プラン以外のプラン) サービス・インスタンスが必要です。 DB2 サービス・インスタンスは、別途作成および請求されます。 料金は、ご使用の環境の合計サイズによって異なります。

    容量ごとの商用プランは、現在非推奨になりました。

使用可能なプランとそれぞれの請求について詳しくは、サービスの詳細を参照してください。

ジャンプ先:

Mobile Foundation サービスのセットアップ

使用可能なプランをセットアップするには、まず最初に以下のステップに従います。

  1. bluemix.net にアクセスし、ログインして「カタログ」をクリックします。
  2. 「Mobile Foundation」を検索し、表示されたタイル・オプションをクリックします。
  3. オプション。 サービス・インスタンスに付けるカスタム名を入力するか、またはデフォルトで示された名前を使用します。
  4. 目的の価格設定プランを選択し、「作成」をクリックします。

    Mobile Foundation サービス・インスタンスの作成

開発者 プランのセットアップ

Mobile Foundation サービスを作成すると、Mobile Foundation Server が作成されます。

  • Mobile Foundation Server に即座にアクセスして操作することができます。
  • CLI を使用して Mobile Foundation Server にアクセスするには資格情報が必要です。これは、IBM Cloud コンソールの左側のナビゲーション・パネルにある「サービス資格情報」をクリックすると表示されます。

Mobile Foundation のイメージ

1 つの商用アプリケーションおよびデバイスごとの商用プランのセットアップ

  1. これらのプランでは、外部 DB2 (ライト・プラン以外のプラン) データベース・インスタンスが必要です。

    • 既存の DB2 サービス・インスタンスがある場合は、「既存のサービスの使用」オプションを選択して、次のように資格情報を入力します。

      Mobile Foundation のセットアップのイメージ

    • 既存の Compose for PostgreSQL サービス・インスタンスがある場合は、「既存のサービスの使用」オプションを選択して、次のように資格情報を入力します。

      Mobile Foundation のセットアップのイメージ

    • 現在まだ DB2 サービス・インスタンスも Compose for PostgreSQL サービス・インスタンスもない場合は、次のように「新規サービスの作成」オプションを選択して、画面に表示される指示に従います。

      Mobile Foundation のセットアップのイメージ

  2. Mobile Foundation Server を始動します。
    • サーバー構成については、基本レベルをそのまま保持して 「基本サーバーの始動」をクリックするか、または
    • 「設定」タブでサーバー構成を更新して、「拡張サーバーの始動」をクリックします。

    このステップの間に、Mobile Foundation サービス用として Cloud Foundry アプリケーションが生成され、Mobile Foundation 環境が初期化されます。 このステップは 5 分から 10 分かかることがあります。

  3. インスタンスの準備ができれば、サービスを使用できます。

    Mobile Foundation のセットアップのイメージ

Mobile Foundation サービスの使用

今、Mobile Foundation Server は実行中です。次のようなダッシュボードが示されます。

Mobile Foundation のセットアップのイメージ

  • 「コンソールの起動」をクリックして MobileFirst Operations Console を開きます。 デフォルトのユーザー名は「admin」で、パスワード・フィールドの「目」アイコンをクリックすることでパスワードを明らかにすることができます。

    Mobile Foundation のセットアップのイメージ

  • MobileFirst Operations Console から「Analytics コンソール」をクリックして Mobile Analytics コンソールを開き、次に示すような分析データを表示します。

    Mobile Analytics コンソールのイメージ

サーバー構成

基本のサーバー・インスタンスは、次のもので構成されます。

  • 1 つのノード (サーバー・サイズ: 「小」)
  • 1GB のメモリー
  • 2GB のストレージ容量

拡張サーバー構成

「設定」タブでは、次のような要素を使用して、さらにサーバー・インスタンスをカスタマイズできます。

  • ノード、メモリー、ストレージのさまざまな組み合わせ
  • MobileFirst Operations Console admin のパスワード
  • LTPA 鍵
  • JNDI 構成
  • ユーザー・レジストリー
  • トラストストア

    Mobile Foundation サービスのトラストストア証明書の作成

    • IBM Java または Oracle Java の Java 8 JDK の最新のフィックスパックから、cacerts を取得します。

    • 次のコマンドを使用して、トラストストアに追加の証明書をインポートします。

      keytool -import -file firstCA.cert -alias firstCA -keystore truststore.jks
      

    注: 独自のトラストストアを作成することもできますが、デフォルトの証明書は、Mobile Foundation サービスが正常に機能するために使用できるようにする必要があります。

  • VPN

Mobile Foundation のセットアップのイメージ

Mobile Foundation サービス・プランのマイグレーション

非推奨プランを使用して作成された Mobile Foundation インスタンスは、新しいプランに更新する必要があります。 インスタンスの使用状況に応じて、プランの更新が必要になる場合もあります。

シナリオ例: 「デバイスごとの商用」プランから「1 つの商用アプリケーション」プランへのマイグレーション

  1. IBM Cloud ダッシュボードで、マイグレーションする IBM Mobile Foundation インスタンスを選択します。
  2. 左側のナビゲーションで「プラン」を選択します。 既存の Mobile Foundation プラン
  3. リストされた料金プランから、「1 つの商用アプリケーション」を選択します。 新しい Mobile Foundation プラン
  4. 「保存」ボタンをクリックし、プランのマイグレーションを確認します。 これで、「1 つの商用アプリケーション」へのマイグレーションが完了し、既存のデータはすべて保持されます。 請求は変更され、ダウン時間はありません。
  5. プランのマイグレーション後、正しい構成を有効にするため、サービス・ダッシュボードから Mobile Foundation インスタンスを再作成する必要があります。 この更新は短いダウン時間を必要とします。 このダウン時間の計画を立てる必要があります。 左側のナビゲーションで「管理」を選択し、「再作成」をクリックします。

注: いずれかの非推奨プランを使用している場合、新しいプランにマイグレーションする必要があります。

サポートされるプラン・マイグレーション

  • 開発者」(非推奨) プランは、新しい「開発者」プランにのみ更新できます。
  • 開発者商用」(非推奨) プランは、「デバイスごとの商用」プランまたは「1 つの商用アプリケーション」プランにのみ更新できます。
  • 容量ごとの商用」(非推奨) プランは、「デバイスごとの商用」プランまたは「1 つの商用アプリケーション」プランにのみ更新できます。
  • デバイスごとの商用」プランは、「1 つの商用アプリケーション」プランにのみ更新できます。
  • 1 つの商用アプリケーション」プランは、「デバイスごとの商用」プランにのみ更新できます。
  • 新しい「開発者」プランでは、プランの更新はサポートされていません。

Mobile Foundation サーバーのフィックスの適用

Mobile Foundation on IBM Cloud サービスの更新は、人的介入を必要とせず自動的に適用されます。ただし、更新を実行するための同意だけはユーザーが行います。 更新が使用可能になると、指示とアクション・ボタンが含まれたバナーが、サービスの「ダッシュボード」ページに表示されます。

サーバー・ログへのアクセス

サーバー・ログにアクセスするには、以下で説明する手順に従います。

シナリオ 1:

  1. ホスト・マシンをセットアップします。
    IBM Cloud Cloud Foundry アプリケーションを管理するには、Cloud Foundry CLI をインストールする必要があります。
    Cloud Foundry CLI をインストールします。
  2. 端末を開き、組織およびスペースcf login を使用してログインします。
  3. CLI で次のコマンドを実行します。
      cf ssh <mfp_Appname> -c "/bin/cat logs/messages.log" > messages.log
    
  4. トレースが使用可能な場合に限り、次のコマンドを実行します。
    cf ssh <mfp_Appname> -c "/bin/cat logs/trace.log" > trace.log
    

シナリオ 2:

  • サーバー・ログにアクセスするには、サイドバー・ナビゲーションを開き、「アプリケーション」→「ダッシュボード」→「Cloud Foundry アプリケーション」をクリックします。
  • アプリケーションを選択して、「ログ」→「Kibana で表示」をクリックします。
  • ログ・メッセージを選択してコピーします。

トレース

トレースを有効にするには、DEBUG レベルのメッセージが trace.log ファイルに表示されるようにするため、次のようにします。

  1. 「ランタイム」 → 「SSH」で、コンボ・ボックスからサービス・インスタンス (インスタンス ID が 0 で始まる) を選択します。
  2. コンソールの各インスタンスに移動し、vi エディターを使用してファイル /home/vcap/app/wlp/usr/servers/mfp/configDropins/overrides/tracespec.xml を開きます。
  3. トレース・ステートメント traceSpecification="=info:com.ibm.mfp.*=all" を更新して、ファイルを保存します。

これで、上記で指定した場所で trace.log ファイルを使用できるようになりました。

Mobile Foundation サービスのサーバー・ログ

トラブルシューティング

開発者プランでは永続的なデータベースが提供されず、これがデータ喪失につながる可能性があります。 このような場合に素早く正常動作に戻せるように、以下のベスト・プラクティスに従ってください。

  • 次のようなサーバー・サイド・アクションを行うたび:
    • アダプターのデプロイや、アダプターの何らかの構成またはプロパティー値の更新
    • スコープ・マッピングのような、何らかのセキュリティー構成の実行

    コマンド・ラインから次のコマンドを実行して、構成を .zip ファイルとしてダウンロードします。

    $curl -X GET -u admin:admin -o export.zip http://<App Name>.mybluemix.net/mfpadmin/management-apis/2.0/runtimes/mfp/export/all
    
  • サーバーを再作成した場合や、構成を失った場合は、コマンド・ラインから次のコマンドを実行して、構成をサーバーにインポートします。

    $curl -X POST -u admin:admin -F file=@./export.zip http://<App Name>.mybluemix.net/mfpadmin/management-apis/2.0/runtimes/mfp/deploy/multi
    

発展的なチュートリアル

Mobile Foundation Server インスタンスが稼働中になりました。

Inclusive terminology note: The Mobile First Platform team is making changes to support the IBM® initiative to replace racially biased and other discriminatory language in our code and content with more inclusive language. While IBM values the use of inclusive language, terms that are outside of IBM's direct influence are sometimes required for the sake of maintaining user understanding. As other industry leaders join IBM in embracing the use of inclusive language, IBM will continue to update the documentation to reflect those changes.
Last modified on February 28, 2020